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急に寒くなりました
2014.09.04
急に気温が下がってきました。
で。急に蕎麦が食べたくなって信州まで行ってきました。木曽福島駅側の車屋という蕎麦屋です。
先代の時の蕎麦の香りと味が忘れられなくて、先代の時は月に2回は通ってました。年間を通して蕎麦の香りのする珍しい蕎麦屋でした。
長女の初めての離乳食はここの蕎麦でした。せいろ1枚を殆ど食べてしまいびっくりしたものです。
文章を過去形で書いている事にお気づきでしょう。
そう、今は普通の蕎麦に毛の生えたぐらいの味です。大阪からわざわざ行く事はもうありますまい。
この車屋を教えた神戸の友人が最近も行って美味しかったと言うのでチャレンジしたのですが。彼は彼。
ですが、もうひとつの目的は大満足でした。
ワッパ(曲物)の弁当箱を買いに行ったのです。其れも塗りの無い白木のワッパ弁当箱です。漆塗りの弁当箱は本当に強靭で長年使えますが白木は1〜2年ぐらいです。ですが、ご飯の水分を吸収してその美味しさは塗りの弁当箱の数倍と思っています。
普通、信州は漆塗りのワッパが主流で大きな店を何件も回りましたが、女性用の小さな白木の弁当箱がひとつあっただけでした。
其れも、お客さん用に説明する為に置いてあるとの事です。
その店で、ここだったらあるかもしれないと花野屋にわざわざ連絡を入れていただき、在庫を確かめ、地図まで書いていただきました。
店の名前は覚えていませんが、車屋さんの斜め前の漆塗りの専門店でした。本当にありがとう。
20分ほど走って国道沿いの店に着くと、そこはワッパをご主人が、塗りを其のお父さんが自宅の工房でやっておられると言う珍しい店でした。
普通、漆塗工芸品は分業での作業と聞いていましたので、こういう形態もあるのだなと思いながら店に入ってみると。
丁度、こしらえてすぐですからと5個ほどの白木の弁当箱を目の前に並べていただき、そのうちの一個にひとめぼれ。
主人の美人女将さんがちょっと微笑んで見とれている私の返事も聞かずに丁寧に紙に包んでくれました。
白木ですから日持ちはしませんが何かあったら連絡ください。出来る限りの修理をさせていただきますの言葉と一膳の木曾杉の箸を添えていただき帰路につきました。塗りの弁当箱の三分の一の値段で。近鉄百貨店で何時も買っていましたが其れと比べると六分の一の価格です。
日本は良い所だなと感じました。